protonブログ

日々の記録やデバッグメモ

令和5年度電験一種二次試験解答速報(?)と自己採点

初めに

protonです。いつもは作らないのですが、今年はある程度できた気がしたので解答速報のようなものを作りました。(選択してない論述の電力管理問1-2除く)

X(旧twitter)で適当に放流していましたが、いつまでも公開垢にしてられないのでこっちでまとめます。 ※2024/1/11に公式解答が出たのでコメント追記しました。

試験勉強とか当日の試験の感じは↓の記事をどうぞ。

proton-1602.hatenablog.com

電力管理

問1

なし

問2

なし

問3

F2D-2023-3 円線図

問題文を読んだときに回答するべき場所に下線を付けるようにしているのですが、(2)の有効電力損失と無効電力損失に下線が引かれていませんでした。どうして...

受電端円線図はちゃんと書いているので-5点ぐらいで25/30かな。

公式解答を見て

問3は特に問題ないですね。

問4

F2D-2023-4 二相短絡

なぜか(2)の計算で1.07としてしまい、(4)も連鎖的に2.84と0.533と微妙にずれてしまいました。どうやったら1.07になるのかミスしそうな箇所いくつか考えたのですがわからず、計算ミスの連鎖による減点と計算式まで合っていればどの程度点が入るのかわかりません。また、(1)で"並列"を"平列"などと書いてしまいました。

漢字のミスで0~-1、計算ミスで-3~-4、連鎖的に数値のみミスで-5~-10で15~22/30かな。

公式解答を見て

問4の(1)は公式だとちゃんと対称分計算しています、"012変数で表すと"なんて言い方ありなんですね。"故障基本式"という言い方もあまり聞きなれない感じがします、普通に書くなら"発電機の基本式"でしょうか。故障基本式で調べると多点故障の計算が出てきます、そういう応用を意識した書き方でしょうか。

(2)は公式の注で示された別解になっています。個人的にはとりあえず電流求めてしまう方が、使える式探すより試験中に変な迷いを起こさないので別解が好きです。 (3)-(4)は特に工夫するところもないです。公式解答はいずれもp.u.すらつけていませんが、つけなくていいんですかね?%つけないようなものなのでだいぶ怪しいと思うのですが。

問5

F2D-2023-5 逆潮流(2の近似式有版)

F2D-2023-5 逆潮流(2の近似式無版)

巷では簡単だとか言われている問題です。が、(3)や(4)で過去問のように(2)の近似式を使ってよいとは書いておらず、近似もだいぶ苦しい範囲です。(2)の近似式を使う版と使わない版の両方を書いてみましたが、使わない版が重すぎるので、ちゃんと近似に必要な仮定が分かっていて近似式を使いますよということが記述できていればいいのかもしれません。

参考に(3)と(4)のベクトル図は次のようになります。GeoGebraで書きました、便利です。(三角関数が絡むとWolfram Alphaはまともに計算してくれませんでした)

F2D-2023-5 逆潮流 (3)のベクトル図

F2D-2023-5 逆潮流 (4)のベクトル図

試験では、(1)の時点で短絡容量???になって適当に1/√(r2+x2)と書いたのがあっているので5点、(2)は位相差の無視の使い方を混乱して近似式出せずに終わってしまいました。5/30ぐらい。

公式解答を見て

まさかの何も近似条件に言及しないで近似式を使ってきました。そんなの許されるのか…

これなら簡単な問題ですね、機械制御の問2のように注意書きがしていなければ与えられた式をさらっと使って時間を節約するのが賢いかもしれません。

問6

F2D-2023-6 周波数制御

(1)は相差角がどうとか見当違いなこと書いたので0点。 (2)はa)に水力発電で調整などと書いたので0点、b)は部分負荷運転中の~を書いているので2~3点あるかな...、c)はきわめて短時間という書き方は慣性力とかの領域なのですが発電量の調整なのでガバナフリーまで必要かと思われる、ガバナフリーは書いてあるので0~3点ぐらい...。 (3)は、a)は過去問さらっと見た時に変な覚え方しており単独系統と大きな系統の連系がどうとか書いてしまった、元ネタは定連系線電力制御(FTC)の"主要系統と小系統との連系線電力制御に適している"で、そもそも定周波数制御(FFC)の話ですらない、0点。b)はなんか長いやつだったな~レベルでしか覚えてなく、定位相差制御とか謎の呪文を書いた、0点。 合計で2~6/30ぐらい。

公式解答を見て

きわめて短時間という書き方なのにガバナフリーの領域でよかったんですね。他はまあちゃんと整理して覚えてる人なら書けるんじゃないでしょうか。論述対策してないので知りません。

機械制御

問1

F2K-2023-1 突極形発電機

選んでない、別に選んでても解けてた。 突極形電動機だった場合は絶対に選びません、2014に一度出ていますが、Re[EI*]のEが何なのか気を付けなくてはならず、危険です。まだ理解できていません。

公式解答を見て

(2)のP=3(VdId+VqIq)だのまあちょっと考えればそりゃそうなんだけどみたいな式から始まる解答、あまり好きではありません。いつも使う公式に、問題で与えられた条件を加えて解くのが一番迷いなく早いと思います。(3)-(4)のフェーザ図から始まる解答も、問題を解く際は問題用紙にさらっとフェーザ図のメモ書きのようなものを書いてみて、図的特徴から一瞬で終わるような問題であればよいですが、そうでなければやはり式変形主体で解いた方が、類題に遭遇したときに図を書いてこことここが同じであることに気付けるのか…?みたいなことが起こりにくいです。解答にちゃんと図を描くの、時間かかるのであまり有用でないなら試験では書きたくない派です。

問2

F2K-2023-2 単相変圧器

余りにも簡単。記述の中で負荷回路側?のことを二次側と書いた当たりとかで微妙に減点されてるかな~といったところで-2~0で、28~30/30。

公式解答を見て

やや冗長に書かれていますが、めちゃめちゃいっぱい書かなきゃいけないというわけでもなかったですね。各種試験や始動方法等、何を近似できる範囲でどう動いているのかちゃんと理解してほしいんでしょうか。

問3

F2K-2023-3 三相ブリッジ整流

選んでない、パワエレ久しぶりに解いてみたけど、今年は簡単なんじゃない?

公式解答を見て

特になし、計算するだけ。

問4

F2K-2023-4 ベクトル軌跡・ボード線図

(1)でω=±10とか書いてしまった、数学的にはω負もあるのだが今回は位相90°"遅れ"で指定されているので減点されるかも-3~0。 (2)では折れ線近似の条件分岐の書き方がわからず、s<10とs>10とか書いてしまった。複素数に不等号を付けるという理解が疑われる記述で減点されそう、-3~0。(4)のxで50.0と書くべきところを50と書いたような気がする、許されるか?わからないが-1~0。で、23~30/30。

公式解答を見て

(1)で位相が90°"遅れた"を特に使っていない、"ω>0の条件で解いて"という書き方なので公式的にはω負もありなのだろうか。 (2)の折れ線近似の記述はちゃんと文章でしっかり書かれている、こう書くんだなぁ… (3)-(5)は計算するだけ。ωpにrad/sの単位がついてる、すっかり忘れていた、減点されるのかな。

自己採点

電力管理 25 + 15~21 + 5 + 2~6 = 47~57

機械制御 28~30 + 23~30 = 51~60

合計 98 ~ 117

たぶん合格点は108点のままだと思うのでこれは...

部分点でも減点少な目でも合格基準点が下がるでもいいから受かっててくれ~~~~~

解答速報について

一種二次解答速報、某団体とかが作ってくれるととても助かるのだけど、作るうまみがあまりないんだろうね。

個人的に作った解答なので合っているかは知りませんが、何か気になる点があればコメント等いただけると幸いです。

電験一種、五年目

初めに

お久しぶりです。今年(R5)も電験一種受けてきました。 去年の一次試験後のブログから更新していませんでした。

3度目の電験一種リベンジ - protonブログ

学部4年の頃になんか強そうな資格として電験一種を取ろうと思い、いつの間にか5年が経っていたらしいです。 去年の二次試験はどうだったのかって…? 受かる気がしない出来だったのでそのまま忘れてました。(見返すと、自動制御に30分以上かかってたり、π型等価回路すら間違えてたあたり落ちるのは当然でした。)

さて5年目、今年は社会人2年目で勉強時間も確保しやすく過去5年間で最も勉強しました、ご期待ください。

試験勉強

まずは勉強用の用紙を作る

一番初めに手を付けたのは過去問の整形です。どういうことかというと、

整形後の過去問
こんな感じに、電験の過去問を問題別に1ページに収めて、印刷して余白で解答を記入すれば、その一枚だけを見れば問題とその解答や注意点などが復習できるようにしました。

今まではiPadで書いてみたり、過去問を2ページ印刷するなどしていたのですが、余白が少なすぎて複数枚使ったりして復習効率がかなり下がっていました。やはりこういう時は紙のほうが細かく書けて、見たい順にそのままソートできるので便利です。 電験公式にある2009~2022年の14年分を整形して印刷しました。

この時点で二次試験二ヵ月前ぐらいです。今までで一番早い二次試験勉強開始時期です。

自動制御(9/16~9/25, 14問)

初めにやる分野は自動制御です。去年も勉強したのですが、だいぶ忘れているのと、比較的軽い分野なので電験へのエンジンをかけるために解いていきました。 手が止まるような理解ではダメで、確実に25分以内に終わるよう意識しました。(できたとは言っていない)

送電(10/11~11/3, 32問)

次の分野は送電です。電力管理6問のうち基本的に2~3問出題されるのでやらずに突破は不可能です。

(なんか時期が空いているのはエンベデッドシステムスペシャリストとかいう試験の対策をしていたからです。論述式に変わったことへの対応が間に合わず、落ちました。)

14年分で32問ありました、あり得ないぐらい重いです。が、一つ一つ理解していく価値はありました。 この時点で二次試験まで2週間切っています、どうして...。

同期機(11/3~11/5, 10問)

次の分野は同期機です。機械制御前半の問1~2で大体出てくるやつで、送電との関連性もあるのでこちらからやりました。円筒/突極、発電/電動なのかでフェーザ図を正確に書いて複素電力を計算するときにVを使うのかEを使うのか分かれば簡単ですが、計算時間はどうしてもかかります。

誘導機(11/6~11/9, 12問)

次の分野は誘導機です。同期機と同等ぐらいに機械制御の前半に出てくるやつで、各種公式や同期ワットについて、エネルギーの収支がイメージできれば簡単です。一次側換算した二次等価回路(E2)は機械出力と二次銅損で二次入力が消費されますが、二次等価回路(sE2)は入力が二次銅損分だけになることとかを理解するのに少し時間がとられました。 ラストスパートのため試験直前の11/9-11/10の木金は有給を取りました。直前の3日は1日13時間ぐらい、ほぼ問題解いてました。

変圧器(11/10, 5問)

次の分野は変圧器です。機械制御前半組でちょっとレアなやつですが、計算が楽だったりします。誘導機の後にやると等価回路的にもエネルギー収支的にも、無負荷/拘束試験的にもほぼ同じものです。V結線やらの一部の特殊な結線や、自己リアクタンス電流による磁束ベクトルを含めたベクトル図を正確に書けるようにしとくといいです。 これで機械制御の対策は終わりです。パワエレとかいうパターンもそこまでなく、解くのに時間がかかる分野は知りません。

水力発電(11/10-11/11, 6問)

次の分野は水力発電です。電力管理問1の確定枠で今年は水力の年なので、ほぼ確実に出るので優先度高めです。 ほぼ確実に出る問題で、計算問題は少しの公式さえ把握しておけば簡単なものが多く、論述も範囲が狭めでいい分野(...でした。 誰がR5で水力火力交互の法則が崩れると思うだろうか…、今年はなぜか出ませんでした。来年からは火力と水力両方対策しないと行けないとなると...と思いましたが、確実に出るなら比較的範囲が狭いので対策しない手はないですね。)

発電機(11/11, 5問)

次の分野は発電機です。電力管理のマイナー分野ですが、同期機と関連があり理解が深まります。優先度的には低いかも。

施設管理(11/11, 14問)

次の分野は施設管理です。電力管理で1-2問ぐらい出たりする分野で、割と論述が多いですが、計算問題は基本的な部分がわかっていればその場の情報から考えられる問題多いです。この時点で前日の18時とかになっていたので、軽く問題見て答えられるか考えて解答見るといった進め方しました。

変電(11/11, 18問)

最後の分野は変電です。電力管理で1問ぐらい出たりする分野で、割と論述が多めです。論述の対策は範囲も広くかなり面倒で、計算は他分野の知識で解けるため、気になる計算問題2-3問だけ見て終わらせました。

試験当日(11/12)

試験開始まで

当日は試験開始1時間前ぐらいに会場に到着したところ。1時間前に1階まで入場可、45分前ぐらいに試験部屋前まで可、30分前に入室可、15分前から注意説明、といった感じでした。 まあ当たり前ですが、新しく何かをやるのはほぼ無理で、過去問解いた紙に書いてある自分でまとめたメモをパラパラ見ていました。こういう直前での復習はiPadよりも紙のほうが断然早いです。

電力管理(10:00~12:00)

解答用紙に名前を書く段階で、円線図の作図があったので送電1分野がほぼ確定していました。 開始後はまず順番に分野と計算か論述かを見ていきます。

  • 問1 火力、論述。タービン発電機の冷却???今年は水力のはずでは?無対策なのでパス
  • 問2 変電?、論述。SF6ガスはほぼ覚えてなかった。あいまいな理解で論述書いても時間の無駄なのでパス
  • 問3 送電、計算。円線図の問題、過去問解いてる途中で円線図が接するのがどうとか円上が何を意味するのかとかまとめたのである程度理解している。当然とる
  • 問4 送電、計算。2相短絡、確か正相逆相の並列接続。まあ取る
  • 問5 送電、計算。なんか抵抗付きの連系線が見える、計算なので取るほかない。
  • 問6 施設管理、論述。周波数制御、過去問でなーんか見たことある。論述の中では一番書けそう、取る。

計算から解き始めるつもりだったが、どれもそこそこ重そうなので、論述の問6を15分ぐらいで適当に書いて、問3,4,5の順で解きました。 問3は45分、問4は40分で、問5はあまりの17分ぐらい。問5(2)の近似どうにもできずに終わってしまったが、計算問題2問に40分ぐらいかけてほぼ完答できれば勝ちなのでまあまあ。

試験直後の感想

昼休み(12:00~13:05)

昼休みはおにぎり食べながら、ラプラス変換やら二次遅れ系の標準形やらラウス表やら増磁作用やらなにやらなんとなく覚えてるものをひたすら裏紙に書いてみて確認するといった作業をしました。機械制御で公式があってるか不安になって確認してたら時間が足りないですが、合っていることをほぼ確信していて他の公式からや代表値の代入で確認する時間はあります。

機械制御(13:20~14:20)

解答用紙記入後、"次ページ以降は試験問題になっていますので~"を眺めていると明らかに突極形っぽい文字が見えたので、問1は同期機の突極形と分かってしまった。制御を初めに解いた後、同期機>誘導機>変圧器の優先順位で解くつもりだったが、問2にしようかな~などと考えていた。 * 問4 自動制御、ベクトル軌跡とゲイン。選ぶ余裕はない、真っ先に解き始めた。"位相が90°遅れたとき虚軸と交わる"だの折れ線近似だのの解釈というか解答の書き方で悩んだが、とりあえず20分で終わり。 * 問1 同期機、突極形発電機。やはり突極形、そして凶悪な電動機ではなかった。フェーザ図は迷いなく書けるので選んでもいいが保留。 * 問2 変圧器、単相、無負荷/短絡試験。L型等価回路、無負荷/短絡試験...と?何もない、過去問でも似たような問題はあったはずだが数値計算すら見当たらない。16分で終わった。簡単すぎて問題文何回か読み直した。 * 問4 (2)の求め方がどうにも引っかかったので見直したところ、折れ線近似をちゃんと使えていなかった。どうやって折れ線近似するのか悩みまくって25分ぐらい使い、ギリギリちゃんとしてそうな解答が書けた・・・が、折れ線近似の条件にs>10とか馬鹿なことを書いてしまった。

試験直後の感想

試験結果

2024/1/26になるまでわかりません。 詳細な自己採点や自作解答は別の記事でまとめますが、機械制御は51~60/60、電力管理は47~57/120で、合計98~117/180でした。合格点はまあ108点だと思うので、ただただ祈るばかりです。

proton-1602.hatenablog.com

今年は個人的には比較的取りやすかったセットだと思うので、今年取れないと~厳しいですね。来年また受けることになるなら論述対策もして行かないといけませんが、なかなか大変です。

感想

今までで一番可能性がありそうな感じで、試験直後はもう8割ぐらい受かったんじゃないか?という気分だったのですが、自己採点してみて電力管理問4の計算ミス連鎖だったり問6で書いた内容が割とずれてたりで、電力管理の点が60点行かなそうで一気につらくなりました。途中の近似ミス?かなにかで連鎖してて計算式は合っている場合、どれくらい来るんでしょうね...

電験の挑戦、割と長くなってしまったのでそろそろけりをつけたいところです。試験結果発表まで震えてます。

3度目の電験一種リベンジ

初めに

今年も電験一種を受けてきました。 電験を受けようと思ってから、もう四年目です。 そろそろ受かることが出来るのでしょうか。

これまで

電験一種を初めに受けた時の記事

電気系大学生が3日だけ勉強して電験一種を受けた話 - protonブログ

からもう4年目になります。1年目は一次の理論と電力を合格し、機械と法規を落としたため。2年目に、記事

(3+)5日勉強して電験一種リベンジ - protonブログ

の通り機械と法規を受けて合格しました。その後ブログの更新は途絶えていたのですが、どうなっていたかというと、 2年目の2次は普通に解けず、

等と供述したまま落ちました。 そして3年目は…修論のための実験で相当に忙しく、敢え無く撤退しました。

そんなこんなで、今年、4年目にまた振り出しに戻って1次の4科目を2022/8/20(土)に受けてきました。

試験勉強

1週間あれば大丈夫

今年こそは電験通しときたいと思い、珍しく1ヵ月ぐらい前から法規の参考書をちらほら読んだりして勉強しようとしていましたが、社会人になってしまったため、疲れからかほぼ進みませんでした。(実際、休み前にやった内容は休み1日目の2時間で終わってしまいました。)

しかし、今回の電験1次の試験日はお盆終わりの土曜であり、弊社はその試験前一週間全て夏季休暇として休みでした。ここでまとめて勉強し、どうにかする…どうにかなるのか?

一週間ぐらい勉強すれば全合格可能性があるラインに、二週間ぐらい有ればだいたい全合格できるぐらいになると思います。

過去の自分もこう言ってる、どうにかなる。

一週間、なにをやったか

1日目: 法規(電気事業法の半分)

2日目: 法規(電気事業法残りとまとめpdf) ここまでは、2年前と同じペースです。いや、同じペースでは足りないのですが、法規を忘れているのでしょうか。

3日目: 法規(電技3/20) 2年前は電技14/20やっていました、一週間前からだとなかなか調子が出ないようで、

などと焦っていました。

4日目: 法規(電技残りと施設管理の1次範囲分) 少し調子が戻ってきたのか、なんだかんだで法規は4日でとりあえず終わらせました。

5日目: 機械(照明全部と同期機一部) 残り3日しかないというのに、また調子が出ず、機械のほんの一部しかできませんでした。

6日目: 機械(同期機残り)、電力(送電) 機械は照明・同期機>誘導機・パワエレの4分野は最低限やる必要があるのですが、同期機で切り上げて、電力の優先度(送電>水力・変電>火力・配電)の最上位であり毎年複数問出されている送電分野に切り替えました。

7日目: 電力(水力・変電)、機械(電気化学・情報)、理論(二次方程式の解・逆行列・Δ-Y変換・ラプラス変換ガウスの法則) 最終日は、合格可能性を残すために、電力の3科目を優先して、機械は誘導機やパワエレはやらず、2年に1回はBの選択問題(20/80点分)で出ており昨年出ていない電気化学/情報をほぼ確実に取れるよう少し復習しました。 理論は、計算力が異常に落ちていなければまず問題ないのですが、ノータッチなのも不安なので、抜けがないか少しだけ寝る前に復習しました。

8日目: 各科目、機械(誘導機) 試験当日は、機械の誘導機以外は特に新しい分野をやるわけでもなく、今までやったところを眺めて記憶を補強していました。

試験結果

電験一種一次の公式解答が月曜に公開されたため、自己採点したところ

理論 74/80 電力 57/80 機械 55/80 法規 55/80

で6割の48が合格点なので、無事1次を通過することが出来ました。 進捗のブレは大いにありましたが、やはり自分の感覚通り一週間あれば全合格可能性があるラインには到達するようです。

2次に向けて

2次は11月13日(日)で、後2ヵ月ちょっとありますが、今回のような長期休みはなく、普通に難しい二次試験なので、いつものような直前詰込みではなく、今から計算問題をほぼ解けるようにコツコツやっていくつもりです。 2年前は、正しく式すら立てられていない部分もあったため、まともに戦えるように今回はしていきたいと思います。

(3+)5日勉強して電験一種リベンジ

初めに

今年も電験一種受けてきました。 去年は一次の理論と電力は合格し、機械と法規を落としてしまったため、今年は機械と法規のみとなりました。科目数は去年の半分で倍近く勉強したので大丈夫に違いありません。

去年の記事はこちら: 電気系大学生が3日だけ勉強して電験一種を受けた話 - protonブログ

電験一種の詳細については去年書いたので省略します。

試験勉強

一週間ぐらい勉強すれば大丈夫?

去年の記事で、

一週間ぐらい勉強すれば全合格可能性があるラインに、二週間ぐらい有ればだいたい全合格できるぐらいになると思います。

と考えていたので、今回は一部のみだし一週間あれば余裕だろうみたいなことを考えていました。

しかし、なんだかんだで結局勉強を始めたのは試験5日前の9/7(月)になってしまいました。直前にならないとやる気でないんですね。

暗記の法規

まずは条文を知らなければ話にならない法規のほうから勉強することにしました。参考書は去年と同じく完全マスター 電験二種受験テキスト 法規 (LICENCE BOOKS)です。

法規の勉強は始め3日のつもりだったのですが、4日もかかってしまいました。 1日目: 電気事業法の半分 2日目: 電気事業法残りとまとめpdf 3日目: 電気設備技術基準と解釈の70% 4日目: 電技と解釈のこりとまとめpdf, 施設管理全て

始めは非常に辛かったですが、読み進めていくと基本的にその法律や省令の初めにある目的に沿っているため、規制の理由等がほぼ同じであることに気づいてからは読みやすかった気がします。それでも、電線の引っ張り強さ/太さや, 各種離隔距離, 安全率は使われる境界が似通っているとはいえ暗記するしかないので難しいです。

法規は、電験一種一次試験「法規」 年度別出題一覧を見ても全体的に出ており、一度は読んだことがあると無いとではかなり違うので全て勉強しました。電気の神髄での電験一種一次試験 法規科目の攻略法にあるまとめpdfは程よくまとめられており、一度参考書を読んだ後に確認するのに役立ちました。

機械は何をすればいいのか

機械科目は、去年唯一参考書をすべて読んだうえで落としている科目です。また一通り読んだところで点が取れるのか怪しく、1日しか勉強時間が取れなかったので全部は読めませんでした。

そこで、去年より真面目に傾向分析をしてやる範囲を絞りました。

  • ちゃんとやる: 照明, 誘導機, 同期機, パワエレ
  • 少しやる: 変圧器(単相単巻, タップ), 電熱(最近よく出る), 電動機応用(R1にでたしR2は多分出ない), 電気化学, 情報, 自動制御(昔は出てた)
  • 捨てる: 直流機(ほぼ出ない), 保護機器(比較的珍しく, R1に出たしR2多分出ない)

参考サイト: 電験一種一次試験「機械」 年度別出題一覧, 電験一種後記, 電験1種1次試験 機械の傾向分析

改めてみると出やすいものとそうでないものの差はそれなりにあり、参考書初めの直流機等を飛ばすことが出来て時間短縮になりました。 特に必要な公式や理解する量が少なくてほぼ毎年出ている照明は重要だと思います。 誘導機, 同期機, 変圧器, パワエレはきちんと式を立てて意味を理解するレベルまでやる必要があり、試験で点を取るレベルにもっていくのは少し難しいです。(どのみちここで点を取れるようにしなければ二次で落ちるだけですが...)

後は、20点分もあるB問題によく出てくる電気化学と情報は出てくるとしても知らない話題であることが多いため、基本的なところだけ抑えればいいと思います。私は、ここら辺は電気・情報系の学部なので受験や学部での勉強ですでに知っていたのでぱらぱらと一通り眺めるだけで特に勉強しませんでした。

1日でできた範囲は、ちゃんとやるにした誘導機, 同期機, パワエレ, 照明の4分野で、変圧器や電熱は試験当日に少しだけやりました。

試験と結果

理論と電力は免除されていて午後からの試験なので6時間ぐらい寝ることが出来て良かったです。会場は、コロナもあり常にマスク着用するようになっていたのと、免除組がまとめられているのかかなり座っている場所に偏りがありました。今年の周りの人は結構20代っぽい人が多かったです。

自己採点ではどちらも7-8割で、公式解答(9/13)で採点したところ

  • 機械 59/80
  • 法規 63/80

でした。マークミス等をしていなければ、6割の48/80を超えているので一次通過です。 去年よりも余裕のある合格で、やはり電気・情報系の知識があるとはいえ一週間は勉強しないと一次は通らないのでしょう。

初めから一次の理論で使う程度の知識や計算能力はありましたが、二次レベルの計算はまだできないので、二次はそれなりに勉強する必要がありそうです。まあそれでも一週間ぐらいしかやらないような気もしますが、今年無事合格したいですね。

感想

ちゃんと一次を通すことが出来て良かったです。法規の勉強は始めきつかったですが、進めていくと暗記するだけでほぼ点数が保証できるので、むしろ機械のほうがきつく感じ始めたりしました。 二次試験もがんばっていきます。

デュアルブートを分離して別々のディスクに分けた話

初めに

今まで240GBのSSDをだいたい半分に分けてWindows10とUbuntu18.04のデュアルブートをしていたのですが、いよいよ容量が足りなくなってきたので増設をすることにしました。 新しいSSDも半分に分けてそれぞれ拡張するというのはなんか微妙なので、新しいSSDUbuntuを移動させてそれぞれのパーティションを広げることにしました。 既に1つのディスクにデュアルブートしている状態から2つのディスクにOSを分ける記事は探しても良いものが見つからなかったため、メモとして残しておきます。

[注意] あまり賢くないやり方になります、自分は最終的にBoot Repairを使用しているためBIOSの起動オプションやGRUBの選択肢が無駄に増えたりしました。これから作業する人は、一度最後まで目を通して目的にあった適切な方法を行って下さい。誰か間違えや修正点等発見したら教えてくれると嬉しいです。

新しいSSD

PCのM.2スロットが1つ空いていたので、1TBのP1 CT1000P1SSD8JPをTSUKUMO本店の29周年セールで税込み8778円だったのを購入しました。TSUKUMOのセールは初めてだったのですが、別に昼頃に行っても問題なく買えてよかったです。

2年前は1TBのSSDSATAでも3万以上していてとても選択肢には入らないものだったのですが、最近はとても安くてHDD無しの構成ができるのも当然ですね。

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P1 CT1000P1SSD8JP

環境&要求

before

  • 240GBのSSD
    • EFI領域等
    • 約120GBのWindows10領域
    • 約120GBのUbuntu18.04領域

after

  • 240GBのSSD
    • EFI領域等
    • 約240GBのWindows10領域
  • 1TBのSSD
    • EFI領域
    • 約1TBのUbuntu18.04領域

要求

やり方

今回は新しいSSDUbuntuを移動させ、GRUB2を新たにインストールします。UbuntuUbuntu自身を操作すると何かしら問題があるらしいので、UbuntuのライブUSBを使います。(ブータブルUSBの方が適切かもしれない)

SSD接続

電源を切って、M.2スロットなりSATAなりでSSDを接続します。

LiveUSB作成と起動

UbuntuのLiveUSBを作ります。WindowsからであればUbuntuのLive USBをつくるUbuntuからであればUbuntuのLive USBメモリスティックをつくる。等適当に参考にして作って下さい。
私はUbuntu18.04の日本語Remixから作成しました。

作成できたら、BIOSからUEFIでUSBを選択してインストールしないで起動します。BIOS起動ではこの後の操作が出来ないので注意して下さい。セキュアブート等に関する設定は、既にデュアルブート出来ているならば終わっているはずなので割愛します。(デュアルモニターにしていたせいで起動後暗闇が表示され続けていて、何度も作り直したりしました。理由はわかりませんがモニターは一枚だけつなぎましょう。)

Gpartedでパーティション操作

UbuntuのGParted (パーティショニングツール)を使って、新しいSSDの初め100MB程のEFIパーティションを作ります。ファイルシステムFAT32、フラグはboot, espです。

次に、EFIパーティションの後ろに古いSSDからUbuntuパーティションをコピーします。

ubuntu領域へchroot

Gpartedで新しいSSDへコピーされたUbuntuパーティションchrootします。ここでは/dev/nvme0n1p2です。

$ sudo -s
# mkdir /chroot
# mount /dev/nvme0n1p2 /chroot
# mount --bind /dev /chroot/dev
# mount --bind /dev/pts /chroot/dev/pts
# mount --bind /proc /chroot/proc
# mount --bind /sys /chroot/sys
# mount --bind /run /chroot/run
# chroot /chroot

新しく確保したEFIパーティションもマウントします。ここでは/dev/nvme0n1p1です。

# mount /dev/nvme0n1p1 /boot/efi

GRUB2のインストール

EFIパーティションにブートプログラムのGRUB2をインストールします。

# grub-install --target=x86_64-efi --efi-directory=/boot/efi/ --bootloader-id=grub

UEFIで起動していないと、ここでインストールができません。操作が前後していて必要か分からないですが、grubが入っていない等と表示された場合はsudo apt install grub-efiをして下さい。

UUIDの確認とfstab更新

パーティション等には、個別のUUIDという識別子が存在しますが、Gpartedでコピーしたパーティションは全く同じUUIDを持ちます。そこで、新しいGNOME端末を開いて

$ sudo tune2fs -U time /dev/nvme0n1p2

で、新しいSSDUbuntuパーティションのUUIDを更新します。次の操作で必要なので、古いEFI, Ubuntuパーティションである/dev/nvme1n1p2, /dev/nvme1n1p6と新しいEFI, Ubuntuパーティションである/dev/nvme0n1p1, /dev/nvme0n1p2のUUIDをそれぞれ確認します。(sudoをつけないとtune2fsで更新したUUIDが反映サれなかったりするのでつけましょう)

$ sudo blkid /dev/nvme1n1p2
$ sudo blkid /dev/nvme1n1p6
$ sudo blkid /dev/nvme0n1p1
$ sudo blkid /dev/nvme0n1p2

chrootしていた端末に戻って/etc/fstabを編集します。

# vim /etc/fstab

古いEFI, UbuntuパーティションのUUIDがあるはずなので、それぞれ新しい方に書き換えます。

# ubdate-grub
# grep -w menuentry /boot/grub/grub.cfg

で、新しくインストールしたGRUBが起動した時に表示される選択肢一覧が表示されます。新しいUUIDのUbuntuが含まれていることを確認して下さい。(この時点では、Windowsと新旧両方のUUIDが異なるUbuntuが表示されるはずです。)

起動

再起動してBIOSから新しいSSD上のUbuntuUEFIで起動する選択肢かgrubと書かれた選択肢が出ているはずなので、どちらかを選択して起動します。ここで、先程確認したWindowsと新旧両方のUbuntuの選択肢が表示されているはずです。されていた場合は、そのままGpartedなりで古いUbuntuを消して、WindowsUbuntuの領域を広げれば作業終了です。

私は、この時点で何故か古いGRUBが起動し選択肢に新しいUbuntuは存在しませんでした。

問題

USBのUbuntuや古いUbuntuから色々と確認した所、新しいSSDを選択しても何故か古いSSD上のGRUBが起動してしまっている状態になりました。

古いSSDを物理的に外してから新しいSSDを選択した所、黒い画面に

GNU GRUB version 2.02
Minimal BASH-like line editing is supported.
For the first word,TAB lists possible command completions. 
Anywhere else TAB lists possible device or file completions
grub>

と表示されてしまったため、GRUBが正しくインストールされていない?ようです。

対処

色々と試してみましたが、最終的には古いSSDを抜いた状態でLiveUSBのUbuntuからboot-repairを用いて修復しました。

$ sudo add-apt-repository ppa:yannubuntu/boot-repair
$ sudo apt update
$ sudo apt install -y boot-repair
$ sudo boot-repair

この結果、BIOSから起動する選択肢やらGRUBの選択肢に余計なものが増えましたが、普段は別に気にならないハズなのでそこまで問題はないでしょう...

削除と拡張

無事起動できるようになったら、旧Ubuntuを削除してWindowsと新Ubuntuパーティションを適当に広げます。このままでは、起動しない旧Ubuntuの選択肢が残るので

$ grub-update

をしておきましょう。grep -w menuentry /boot/grub/grub.cfgでも確認できますが、旧Ubuntuの選択肢が無くなるはずです。

考察のようなもの

今回の現象の原因

EFIパーティションが複数あると言うのは通常の状態ではないため、恐らく古いSSDEFIパーティションが存在する状態で、新しいGRUBをインストールしたため正しく新しいSSDEFIパーティションにインストールされなかったと思われる。これは、新しいSSDの方が起動優先順位が高ければ問題は生じないと思われるが、2つのM.2スロットの起動順位はなぜか頻繁に入れ替わるため、偶然古いSSDの方が先に見られてしまったと考えられる。

物理的に抜き差しするのは最小限に抑えたいが、やはりUbuntuをコピーして古いSSDを抜いた後にGRUBをインストールするべきなのかもしれない。

別の対処法

今回は、新しいSSDEFIパーティションを用意してそこに入れたGRUBから起動をしようとしていたが、既にある古いSSDEFIパーティションGRUBから起動する方法もあると思う。

新しいSSDUbuntuをコピーしてUUIDを変更した後、古いSSDubuntuEFIパーティションにマウントしてgrub-updateをかければ新しいUbuntuも選択肢に入るので、その後古いUbuntuを消せば良い。

ただし、この方法はGRUBを完全にEFIパーティションにインストールしていない方法(通常はUbuntuにも何かファイルが置かれていたはず)では、古いUbuntuを消した時に動作しなくなる可能性があるため、実行しなかった。実際どうなのかは良く分からない。

Windowsを移す場合

今回は、Ubuntuを新しいSSDへ移行したがWindowsの場合は良く分からないパーティションが存在するため、一度全て新しいSSDにコピーした上で新しいSSDから古いSSDUbuntuを移すという形にしたほうが安全な気がする。Windows、分からない。

感想

スプラのプレイ動画を保存するようになってから、急に容量が足りなくなったため、SSDを増設したついでにOSも分けようと思って実行したが思ったよりも大変だった。Ubuntuの起動やGRUBの仕組みについてある程度理解していると困ったときにも対処しやすいはずですが、私はよく分かっていなかったのでかなり苦労しました。

デュアルブートをしていて、更に分けようとする人は余りいないと思いますが、参考になれば嬉しいです。もっと賢い方法があると思うので誰か教えて下さい。

Adblock Plusでniconico動画のプレミアム会員権の広告を消す方法

初めに

Google Chrome, Safari, Firefox等のブラウザで簡単に広告を消すことができる便利アドオンのAdblock Plusで、htmlの要素が非表示にできることを知らなかったので書いておきます。Adblock Plusを既に使っている人には、常識かもしれない...

Adblock Plusとは何かとか

調べればいくらでも出てくるので省略。Adblock Plus Help Center, ニコニコ大百科(Adblock Plus)とか。

問題

niconico動画では、随分前から動画再生中等広告が出るようになっていたが、この広告はAdblock Plusで簡単に消すことができた。 しかし、8月末頃?からページ上部に

f:id:proton_1602:20190904115450p:plain
プレミアム会員権広告

のような、お気に入りの一般会員生主がいる人以外には全く無価値な邪魔な広告が常に表示されるようになった。

対処

F12キーを押して要素を見てみると、この広告は

<div class="PremiumHeader">...</div>
<div id="premiumHeader" class="premiumHeader">...</div>

の部分に該当し、PremiumHeaderやpremiumHeaderのようなclass属性がつけられているのが分かる(ページによって2種類ありました)ので、Adblock Plusのマイフィルターリストに

  • nicovideo.jp##div.PremiumHeader
  • nicovideo.jp##div.premiumHeader

の2つを追加すれば、niconico.jpドメインにおいてPremiumHeader, premiumheaderのclass属性を持つ部分を非表示にすることができます。 このフィルタの詳しい意味は、公式(How to write filters)や、片鱗懐古のブログのAdblock Plusのフィルターの書き方を適当に和訳等を見て下さい。

感想

Adblock Plus便利ですね。

電気系大学生が3日だけ勉強して電験一種を受けた話

初めに

就活とかに困った時用に学生の内に資格取れるなら取ったほうが良さそうだし、どうせならなんか強そうな資格ほしいなと思って調べていたら、国家資格のうち実務経験が必要なくて難易度の高い電験一種(第一種電気主任技術者)が有り、電気系の知識のまとめにもなっていいかなと思い受けてみました。

この記事を書いたのは、試験翌日なのでまだ結果は分かってません。分かり次第更新します。

→公式解答が出たので更新しました。(9/2)

電験一種とは

第一種電気主任技術者試験のことで、これに合格すると全ての事業用電気工作物の保安監督者になれます。電気設備の設置者は、保守保安の監督者を必ず選任しなければならないので、世が電気によって回っている限りは需要がある資格だと思います。

電気工作物ってなんぞやとか、自宅に発電機あるけど監督者なんていないけどとか、そういう疑問は、電気法規とかの法規分野の勉強をすればわかります。この資格がどれくらい凄いのかとか、何処に需要があるのかはちゃんと勉強してから初めて分かるわけです。(自分はまだ分かってません。)

試験内容

電験一種は、マークシート式の一次試験と筆記式の二次試験に分かれています。合格点はどちらもだいたい6割ぐらいです。

一次試験

理論・電力・機械・法規の四科目に分かれており、全てに合格する必要があります。どれか合格すると、科目合格者としてその後二年はその科目は受験しなくても良くなります。(ただし一次試験全てを免除しようとすると科目合格者ではなく一次試験免除者になり、一次試験合格のその翌年だけしか免除ができないです。)

四科目とも答える大問はA問題4つとB問題2つの計6問です。A問題は15個の選択肢から5個解答を選択する方式で10点満点、B問題は15個以上の選択肢から5~9個解答を選択する方式で20点満点で、合計80点満点で基本的に合格点は6割の48点ですが、難しいと下がったりします。

理論

試験時間は90分で、回路計算, 電磁界, 電子回路, 計測等から出ます。一次試験の他科目と異なり、簡単な二次方程式, 微分方程式ぐらいの計算は必要になります。

電力

試験時間は90分で、発電所や変電所の設計・運転, 送電線路・配電線路の設計・運用, 電気材料等から出ます。

機械

試験時間は90分で、電気機器, パワーエレクトロニクス, 照明, 電熱, 電気化学, 自動制御, 情報伝達・処理等から出ます。

法規

試験時間は他と異なり65分で、電気法規, 電気施設管理等から出ます。基本的に暗記のみになります。

二次試験

電力・管理、機械・制御のニ科目に分かれており、その合計点が6割以上かつ各科目平均点以上を取れると合格になります。全て記述式で、だいたい半分ぐらいが計算問題になります。

電力・管理

試験時間は120分で、発電所や変電所の設計・運転, 送電・配電線路の設計・運用, 電気施設管理等から出ます。大問1問あたり30点で、大問6問中4問を選択するので、120点満点になります。

機械・制御

試験時間は60分で、電気機器, パワーエレクトロニクス, 自動制御, メカトロニクス等から出ます。大問1問あたり30点で、大問4問中2問を選択するので、60点満点になります。

試験日

一次試験は8月末~9月初めの土曜日、二次試験は11月20日前後の日曜日になります。申込受付日は、5月末から6月中旬当たりです。

試験勉強

過去問解答購入

初めに、どんな問題が出るかとか過去問とその解答はあるかなどを調べました。問題の範囲は公式やら各種ブログ等に、過去問とその解答は公式に過去10年分載っていましたが、解説はあまりいいのが無さそうだったため電気書院から出ている電験一種模範解答集 2019年度版(過去問5年分)を買いました。

現状把握

取り敢えず、過去問の26年度の問題を解いてみた所、理論は74/80で選択問題全て解いても時間が余るぐらいだったので、完全に勉強しないことにしました。他ブログによると一番難しい所らしいですが、電気系出身であれば6割はほぼ確実に取れると思われます。

電力は30/80で、この時点で理論以外はそもそも知識が足りなすぎて話しにならないと思ったため真面目に参考書を買って勉強することにしました。 資格によっては、全く知らない分野でも過去問を暗記するだけで解けたりするものもありますが、電験一種は範囲が非常に広く似た問題でも過去問を覚えるだけでは解けないので、基本的に過去問を覚えても無駄だと思います。

参考書購入

購入する参考書を調べた所、電験一種は受ける人が少ないためか参考書が非常に少なく、電験一種 一次試験の完全研究等専用のものは有りましたが、既にアマゾンでクソ高い中古を買うぐらいしか入手手段が無くなっていたため、電験二種の参考書で代用することにしました。 購入したのは、電験二種 徹底マスター 電力, 電験二種徹底マスター 機械(改訂2版), 完全マスター 電験二種受験テキスト 法規 (LICENCE BOOKS)の3つです。 法規だけ完全マスターなのは、古いブログを見て一番初めに購入したため、その改訂版の徹底マスターが出ているのを知らなかったからです。(最終的に電力と機械はほとんど読んだのですが、電験二種の参考書でも十分一種に使えると感じました。全ての範囲は到底抑えられないですが、正答の用語や考えの基本は載っているので合格は可能です。機械の構造やその性質の理由まで常に気にするような人であれば、恐らく三種の参考書でも行けると思います。)

3日間の勉強

今年の試験日は8/31(土)なのですが、自分はその直前まで院試の試験があったので勉強を開始したのは8/28(水)でした。(資格の試験より院試の方が何十倍も大事なので)

初めに、試験の順番と同じように電力をやっていましたが、誘導機等の機械の知識が必要な所が多く、途中で切り上げて機械から勉強をしました。 試験前日までに読んだのは、機械の全てと電力の原子力, 新エネルギー, 発電, 配電, 電気材料以外で、睡眠時間を3時間ほどにして当日の朝に電力の配電, 電気材料, 原子力, 新エネルギーを読みました。 法規は会場に向かう間と、法規までの試験の早期退出を含めた休憩時間に勉強しました、当日の休憩時間は意外とあるので一科目の一ニ分野を勉強するぐらいはできると思います。

傾向は無いのか

2日前の時点で、確実に全てやる時間はないと感じたので傾向が無いのかとか調べたりもしました。 電力は三種の傾向らしきものの情報しか見つかりませんでしたが、機械は迷える電気技術者にて電験1種1次試験 機械の傾向分析にまとめてくており、法規は電気の神髄にて電験一種一次試験 法規科目の攻略法にまとめてくれていました。 やはりそこまで大きな傾向は見つかりませんでしたが、こういう分析は非常にありがたかったです。

試験結果

各種用語等を調べて自己採点した所、

  • 理論 70/80→62/80
  • 電力 49/80→50/80
  • 機械 47/80→45/80
  • 法規 38/80→39/80 (左が自己採点結果、理論はB問題の配点を計算し間違えていた。)

でした。法規は確実に落ちているので、二次試験に行けるのは来年になりそうです。

電力や機械は、電気に対する抵抗のなさやその背景知識を一部知っている等もあり短時間で対策ができましたが、流石に法規は条例の用語を細かく正確に暗記しなければならないため、もう少し勉強時間が必要でした。一週間ぐらい勉強すれば全合格可能性があるラインに、二週間ぐらい有ればだいたい全合格できるぐらいになると思います。(ここでの勉強は一日中全てを勉強に使って、だいたい1日10時間以上有効勉強時間がとれた時の話です。)

感想

電験一種の勉強は、実際に現場で使われている技術についてその性質と理由を学ぶ必要があるため面白かったです。 ただし、法規はどっちの選択肢でも別に意味的には問題ない気がするものまで覚えなきゃいけなかったりして、実務に関係ない所まで聞かれている気がしてなりませんでした。やはり単純暗記は難しいです、電力や機械はその性質に至るまでの数式があったりや説明ができるので関連して覚えるのは比較的楽でした。

来年には、電験一種をちゃんと取れるように1-2週間ぐらいはまともに勉強しようと思います。